2025年11月17日、東北学院大学五橋キャンパス未来の扉センターにて、第3回スタートアップ入門セミナー「早期からのアントレプレナーシップ教育を『SelfWing Method』で誰もが、自分の翼で活躍できる世界へ。」が開催されました。
本イベントは、教育分野での研究成果の事業化に焦点を当て、第3回は特に文系研究者の起業への道筋を示すことを目的に企画されました。前半は基調講演として、株式会社セルフウイング代表取締役の平井由紀子氏が、自身の経験を通じて文系研究者の事業化への道とアントレプレナーシップ教育の必要性を語りました。

海外の教育会議へ出席する中で暴動の現場に遭遇した平井氏は、そこで出会った少女の「私たちは絶対に諦めません。なぜなら、私たちはアントレプレナーシップがあるから」という言葉に衝撃を受け、この概念を究めたいという思いから大学院に戻り、子ども向け起業家教育の研究を始めたといいます。
当時は子ども向けの起業家教育といっても怪しい目で見られてしまうことから、平井氏は学術的な研究により必要性を検証しなければ市場化は難しいと考え、早稲田大学で博士号を取得。この研究成果が、前例のないビジネスに信用を与えてくれたと振り返りました。
また平井氏はご自身の起業経験を踏まえ、「研究者は事業のシーズを持ち、創業は創業の得意な人がやればいい。」とも語りました。
後半のパネルディスカッションでは、最初に東北大学産学連携機構スタートアップ事業化センターの高橋秀志氏から「みちのくアカデミア発スタートアップ共創プラットフォーム(MASP)」の取り組みが紹介されました。

高橋氏は、ギャップファンドの趣旨について「設立前に実証してみましょうという仕組み。必ず起業しなければならないわけではなく、やってみて違うと思ったら次のテーマに挑戦できる」と説明し、失敗を恐れずチャレンジできる環境の重要性を強調しました。またディスカッションの中で、事業継続の原動力について問われた平井氏は「何のためにやるのかということだけが大事。転職した方がいい暮らしができるかもしれないが、それが自分の中にあれば続けられる」と、目的意識の重要性を語りました。

最後に平井氏は参加者に向けて「みんなに選択肢が広がればいいと思っています。会社や大学で行き詰まることがあっても、自分で事業を起こしてみるという道もある。そして、そういう挑戦をする時には、たくさんの応援団が支えてくれる環境が、今はあるんです」とメッセージを送りました。